合同会社 青色申告のメリットとは?節税になる?申請方法は?

合同会社が青色申告するメリットとは

青色申告を選ぶメリット

合同会社は、1年に1回決算を行い、税務署に申告書を提出しなければなりません。
青色申告を選択すると、赤字が発生した場合に翌年以降最大10年にわたって繰り越すことができます。
また、30万円未満の資産を取得した場合に、全額を費用計上することができます。
さらに、固定資産を取得した場合には、その固定資産の取得価額から計算した一定額を法人税額から控除できる制度もあります。
青色申告を行っている会社の場合、税負担を軽減できる多くの制度を利用することができます。

あえて白色申告を選ぶメリット

一方、合同会社でも青色申告を行わず、白色申告を選択することができます。
白色申告を行う場合、青色申告の会社だけに認められる特例の適用を受けることはできなくなります。
その一方で、白色申告を行う場合は、青色申告を行う場合に比べて帳簿作成にかかる負担が少なくなります。
これは白色申告の場合、簡易帳簿と呼ばれる簡単な帳簿の作成を行えばいいため、青色申告に比べて、簡単に帳簿を作成できるからです。

白色と青色申告の比較表

 

合同会社の白色申告

合同会社の青色申告

主な違い

a 赤字は繰り越せない

b 赤字を前年の黒字に繰り戻すことはできない 
c 10万円未満の固定資産だけを一括経費にできる
d 税額控除の適用は受けられない

a 赤字を10年間繰り越せる
b 赤字を前年の黒字に繰り戻すことができる
c 30万円未満の固定資産を一括経費にできる(年間300万円まで)
d 税額控除の適用が受けられる


デメリット

節税対策が不利になる

a 複式簿記を行い、帳簿を作成しなければならない
b 税理士への依頼費用が高くなる

合同会社 青色申告の節税効果

赤字を繰り越せる

会社経営で赤字になれば、その年の法人税はゼロとなりますが、黒字になれば法人税が発生します。
白色申告の場合、黒字になれば納税、赤字になれば法人税はゼロとなります。

しかし、青色申告の場合、赤字を翌年以降に繰り越せるため、翌年が黒字となっても法人税が発生しないこともあります。
さらに、黒字となった年の翌年が赤字となった場合、その赤字を前年に繰り戻して、すでに納めた法人税を還付してもらうこともできます。

固定資産を一括経費にできる

白色申告を行う会社は、10万円を超える固定資産を一括で経費にできません。
たとえば24万円のパソコンを取得し、法定耐用年数4年の定額法で償却した場合、取得した年の減価償却費(経費)は6万円となります。

これに対して、青色申告を行う会社は、1台あたり30万円未満の固定資産であれば、年間300万円まで一括して経費に計上することができます。
24万円のパソコンを取得した場合も、全額を費用とすることができるため、白色申告で減価償却する場合より費用の額が大きくなり、その結果として法人税額を減らすことができます。

法人税額控除制度

国の政策として、中小企業が固定資産を取得して経営の改善を行ったり、試験研究を活発に行ったりすることを推奨し、その見返りとして法人税額の控除が認められる制度があります。(※中小企業投資促進税制など)

この法人税額控除の制度は、すべて青色申告を行っている法人に対して認められるものです。

たとえば100万円のソフトウェアを取得した場合、青色申告を行っている会社であれば、100万円×7%=7万円の税額控除が認められます。
しかし、白色申告を行っている会社では、このような税額控除を行うことはできません。

個人事業主の青色申告と法人の青色申告は違う!

現在は個人事業主として青色申告を行っている人が、合同会社を設立して青色申告を始める場合、税務署に提出する申告書が所得税から法人税に変わります。
同じ青色申告でもその内容には違いがあるため、確認しておきましょう。

 

個人事業主の青色申告

法人の青色申告

書類の違い

a 確定申告書B

b 青色申告決算書

a法人税申告書

b 決算書(貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書)
c 勘定科目内訳明細書

d 法人事業概況説明書

ルールの違い

a 青色申告特別控除として最大65万円を適用できる
b 家族が事業に専従する場合のみ給与を経費にできる
c 赤字が発生した場合は最大3年間繰り越すことが可能

d 赤字の繰り戻し還付は受けられない

a 青色申告特別控除はない


b 家族が事業に専従していなくても支払った給与を経費にできる

c 赤字が発生した場合は最大10年間繰り越すことが可能

d 赤字の繰り戻し還付が受けられる

税理士費用の違い

7万円~15万円程度

(確定申告のみの関与の場合)

ただし、事業の規模や複雑さを考慮して、これより高くなる場合もあります。

25万円~

依頼する内容の多さに比例して、報酬も高くなります。

たとえば記帳を会社で行えば、数万円程度、報酬が安くなる場合があります。

1番大きな違いは、個人事業主にある青色申告特別控除が法人に適用されない点です。また法人は申告書類が増えるため委託費用が高くなります。

合同会社 青色申告の申請方法

提出期限

会社を設立した最初の年度から青色申告を行う場合は、会社を設立してから3か月以内に青色申告承認申請書を提出しなければなりません。
また、会社を設立してすでに白色申告を行っている会社が青色申告を行う場合は、青色申告を開始しようとする年度の開始日の前日までに青色申告承認申請書を提出する必要があります。

税務署へ行く

青色申告承認申請書の提出先は、会社の納税地を管轄する税務署です。
どの税務署か分からない場合は、必ず国税庁のホームページで確認しておきましょう。

青色申告承認申請書の提出方法は、郵送または窓口への持参のいずれかとなります。
書類の記載に不安がある場合は、税務署の窓口に持参し、その場で確認するのがおすすめです。

記入方法

青 色 申 告 の 承 認 申 請 書

日付

青色申告承認申請書を提出する日(郵送した日または持参した日)を記載します。

税務署名

「税務署長殿」の前に、管轄の税務署名を記載します。

納税地~資本金又は出資金額

会社の基本情報を記載します。
なお、法人番号は国税庁の「法人番号公表サイト」から調べることができます。

年度

「自令和 年 月 日 至令和 年 月 日」に、青色申告の適用を開始しようとする年度の日付を記載します。

1 次に該当するときには~

5つの選択肢に該当する会社については、レ印を付すこととされています。
会社を設立した設立第一期に青色申告を開始しようとする場合は、2つ目のチェックにレ印を付したうえで、会社設立の日を記載します。

2 参考事項

(1) 帳簿組織の状況

作成する伝票や帳簿の名称を記載します。
通常は総勘定元帳と仕訳帳があるほか、現金出納帳や売掛帳・買掛帳などが該当します。

(2) 特別な記帳方法の採用の有無

会計ソフトを利用する場合には、電子計算機利用にチェックを入れます。

(3) 税理士が関与している場合におけるその関与度合

税理士の関与がある場合は、記帳代行、決算書作成、税の相談など依頼事項を記載します。

青色申告から白色申告に戻す方法

青色申告の承認を受けたものの、複式簿記による帳簿の作成がうまくいかず、白色申告に戻したい場合は、青色申告の取りやめの届出書を提出します。
この届出書は、青色申告をやめようとする年度終了の日の翌日から2か月以内に提出することとされています。
勝手に青色申告から白色申告に変更することなく、正しい手続きを行うようにしましょう。

合同会社が青色申告を行う方法

会計ソフトを使う

青色申告を行うためには、複式簿記を行い、伝票や会計帳簿を作成しなければなりません。
しかし、手書きでの書類作成やエクセルを利用した帳簿の作成は、非常に手間がかかります。
そこで、会計ソフトを利用して青色申告に必要な書類を作成する方法が考えられます。

会計ソフトを利用しても、法人税申告書をすべて自動的に作成することはできません。
そのため、伝票を作成する知識とは別に、ソフト以外で申告書を作成する知識も必要となります。

税理士に依頼する

法人税申告書の作成は、専門家でなければ非常に難しい作業です。
所得税の申告書とは比べ物にならないほどその難易度は上がるため、知識が無い場合は税理士に依頼するのが無難です。

ただ、税理士に依頼すれば、その分費用はかかってしまいます。
規模の小さな法人であっても、トータルで年間25万円程度はかかるうえ、規模が大きな法人の場合はさらにその金額は高くなります。
一方で、税理士に依頼すれば経営分析や資金繰り、節税策の提案など、会社内部の人間だけではできないアドバイスをもらうことができます。
事業の発展には、税理士の力は必要不可欠なのです。

合同会社 青色申告まとめ

合同会社の青色申告は個人事業主の制度と全く異なります。

個人と違い法人税の申告書類は煩雑な作業が多いため税理士に依頼することをおすすめします。

税理士法人監修

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