倒産防止共済(経営セーフティ共済)の解約返戻金の率と税金対策

倒産防止共済=経営セーフティ共済のため当サイトでは「倒産防止共済」に統一してお伝えします。

倒産防止共済の解約返戻金とは

解約返戻金(へんれいきん)とは、共済保険が不要となり解約した場合、掛金が契約者に返される金銭です。

解約返戻金の率

解約時に戻ってくる金銭は掛金納付月数および解約タイプによって異なります。

掛金納付月数 任意解約 機構解約 みなし解約
1か月~11か月 0% 0% 0%
12か月~23か月 80% 75% 85%

24か月~29か月

85% 80% 90%
30か月~35か月 90% 85% 95%
36か月~39か月 95% 90% 100%
40か月以上 100% 95% 100%

解約タイプの説明

  • 任意解約とは・・・契約者が任意に行う解約
  • 機構解約とは・・・不正などにより中小機構側が強制的に行う解約
  • みなし解約とは・・・契約者が死亡、会社解散、譲渡した時点で自動的に解約されること

倒産防止共済に加入後、40か月(3年4か月)以上経過していれば、100%の解約手当金を受け取れます。

例)掛金総額800万円かつ40か月経過して任意解約した場合・・・800万円(100%)を受け取れます。

掛金納付月数の考え方

掛金納付月数は掛金を支払った月数です。よくある質問に「前納」の疑問があります。

12か月分を前納した場合の掛金納付月数

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
240万前納 充当 充当 充当 充当 充当 充当 充当 充当 充当 充当 充当 任意解約
20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 解約返戻金
1か月 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月 10か月 11か月 12か月 80%

上の図のように、12か月分を前納した場合、加入月を含めた各月に毎月の掛金が自動的に充当されます。

12か月分を前納した場合、解約返戻金は12か月後にようやく80%となる計算です。

いつ解約返戻金が戻るか

倒産防止共済の規約上「解約手当金請求書」が受理されてから30営業日以内となります。

解約返戻金の仕訳と所得税

倒産防止共済の解約返戻金は保険の解約返戻金と同様「雑収入」となります。

  • 法人の仕訳・・・「益金」に算入する
  • 個人の仕訳・・・「事業所得」の雑収入

倒産防止共済の解約返戻金は税法上所得扱いとなります。

  • 法人の場合・・・法人税がかかる
  • 個人の場合・・・所得税がかかる

【参考】解約手当金に対する税額めやす

課税の注意点

倒産防止共済の解約返戻金は所得のため保険と同様に利益の繰延扱いになります。※解約返戻金に消費税はかかりません。

解約返戻金の税金対策

解約返戻金は課税対象のため出口戦略(税金対策)が必要です。

  1. 40か月以降に任意のタイミングで解約する
  2. 設備投資資金が必要な事業年度に任意解約する
  3. 赤字の事業年度に任意解約する
  4. 個人法人共に所得が少ない事業年度に任意解約する

保険の節税商品と同様に利益の繰延を重視する方は、上記1~4の機会に任意解約しましょう。

個人事業から法人成りした場合の解約返戻金

倒産防止共済に個人事業で加入し、法人成りした場合、個人事業の契約を法人へ引き継げます。

12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
個人で加入 個人 個人 個人 個人 個人 個人 個人 法人成り 法人 法人 法人 任意解約
20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 20万 解約返戻金
1か月 2か月 3か月 4か月 5か月 6か月 7か月 8か月 9か月 10か月 11か月 12か月 80%

上の図の場合、12月に個人事業で加入し前納した場合、法人成りして8月に法人切り替えると、8月から法人の損金算入に切り替わります。

個人から法人の切り替え手続き

個人事業の経費算入(節税対策)のため掛金を前納した場合、充当期間中に法人契約に切り替えると、12月の一括経費算入を(税務署側で)否認されるリスクが高まります。場合によっては個人の経費算入を法人の損金に修正申告して別途ペナルティーが発生します。※中小機構の方より

倒産防止共済の解約返戻金まとめ

倒産防止共済(経営セーフティ共済)の解約返戻金は40か月以降の任意解約時100%返金されます。

解約返戻率は掛金月数に応じて0~100%で変動します。

解約返戻金は請求後30営業日以内に契約者へ返金されます。

解約返戻金は所得税および法人税の課税対象ですが消費税はかかりません。

倒産防止共済に関して税理士に相談したい方はお気軽にお問合せください。

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